コンクリートアカデミーについて
熊本県生コンクリート工業組合は、令和元年5月にコンクリートアカデミーを組織しました。これから内外に向け活動を展開していくにあたり、アカデミーの概要等についてご紹介します。
１．設立経緯
当工業組合では、主な事業として、品質管理監査や教育研修事業、関係機関との意見・情報交換、学生や官公庁の若手職員を対象とした工場見学会などを実施しています。
品質管理については、全国生コンクリート品質管理監査会議制定の品質管理基準にもとづく「品質管理監査」を毎年行っておりますが、全国会議のもとでの運営となるため、品質に関係する事業についても、監査業務以外は、工業組合としてそれぞれ別途に実施をしていました。
そのような状況の中、工業組合の理事会において、組合で実施している指導教育や研究事業、業界のPR事業などの主な事業を包括し、組合員だけでなく対外的にもアピールをするための組織の設立が、提案されました。名称についても検討がなされ、アカデミーという名称が“学問・芸術に関する指導的な、権威のある団体”を指すとされており、工業組合もある面、これに該当することから、業界イメージの統一の為にも名称を「コンクリートアカデミー」と設定しました。
より機動的で柔軟な活動が出来る組織として、また、名称を統一することにより、対外的なイメージアップ戦略にも繋げていく狙いもあります。
工業組合は、品質管理については「品質管理監査会議」、その他の各種事業は「コンクリートアカデミー」と、車の両輪たる大きな事業の柱のもとで活動を展開していくイメージになります。
今後、熊本、九州を皮切りに、各県の工業組合にも同様の取り組みを提案、パッケージ化し、技術者の育成の為の教育事業、業界のイメージアップ等、事業の輪を全国組織として拡大していく構想としています。
コンクリートアカデミーの運営に当たっては、産官学による推進委員をおき、コンクリートに関連する方々からの幅広い意見や情報収集、交換が出来る体制を構築。
２．コンクリートアカデミーの目的について
コンクリートアカデミーは、コンクリートに関する情報提供や情報交換、技術の研究を通して、発注者・施工者・供給者間の相互理解を深め、コンクリート全体の品質を高めること、 及び コンクリート業界の認知度向上の推進を行うことを目的としています。規程には下記のような事項を掲げています。
1）コンクリートに関する情報提供
2）コンクリートに関する技術研究
3）コンクリートに係わる関係機関・団体等との意見、情報の交換
4）コンクリートに関する研修会の開催
5）コンクリート業界の認知度向上の為の施策の実施
6）その他必要と認めた事項
具体的活動の例
〇講習会、研修会の開催
多くの方にコンクリートについて知っていただくことは、ひいては業界の正しい認知度アップにつながることから、講習会・研修会等については、組合員だけではなく、官公庁、建設関連産業など関係機関の方々にも門戸を開放。いずれも「コンクリートアカデミー」のもとで開催し、位置づけを明確化していきます。
既に、去る5月28日、熊本県建設技術センターで設立記念イベントとして「新規入職者を主な対象としたコンクリート技術研修会」を開催。組合員企業だけでなく熊本県建設産業団体連合会会員企業や行政機関の職員ら約130人の参加がありました。
研修会は、講演と実技講習で構成。まず、熊本高等専門学校の浦野登志雄工学博士が『コンクリートの基礎知識』について講演。続いて、竹本油脂㈱の荒島猛九州営業所長（コンクリート診断士・主任技士）が品質管理として行っているコンクリート試験について説明し、参加者に実際にスランプ、空気量試験、供試体作成試験業務の体験を行ってもらいました。
コンクリートアカデミーの運営に当たっては、産官学による推進委員をおき、コンクリートに関連する方々からの幅広い意見や情報収集、交換が出来る体制を構築。
〇事業名称の統一
毎年実施をしている学生や官公庁の若手職員を対象とした工場見学会や現場研修会については、「コンクリートアカデミーオープンスクール」として名称を統一して開催していきます。
YMCA建築科学生を招いての工場見学会の様子
今後は、コンクリートアカデミーオープンスクールとして参加の呼びかけを行い、積極的に受け入れを行っていきます。
３．終わりに・・・
まだまだ、第一歩を踏み出したばかりのコンクリートアカデミーですが、組合員の皆様方のお力添えのもとで、より良いコンクリート構造物を作るための取り組みや業界の認知度向上をめざして事業を行っていきますので、ご理解ご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします。（事務局）
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